2021.3.8
一人ひとりが宇宙を持っていて、そこに間違いはない。みんながそのままの自分を認められたら、もっと素敵な社会になる。(瞑想講師AOさん前編)
AOさん(瞑想講師)
《プロフィール》
京都在住、ヨガ・瞑想講師。インド中央政府公認sVYASA認定ヨガ講師。学生時代、20代前半を東京で過ごし、定期的にバックパックで海外を放浪。自分に心地の良いスタイル探しをしている中でヨガに出会う。2014年南インドに数カ月滞在し、ヨガ、アーユルヴェーダ、瞑想を学ぶ。現在はオンラインで瞑想クラスを定期開催、心をクリアにして心地よく暮らすライフスタイルを発信している。
https://www.instagram.com/ao.aliali/?hl=ja
京都の静かな環境の中で、瞑想を人々に伝えながらもご自身も心満ちる暮らしを送られているAOさん。美しい自然や瞑想・ヨガの風景、センス溢れる暮らしの写真が連なるInstagramの投稿は見ているだけで心が浄らかになるようです。
その繊細に研ぎ澄まされた感性から、子供のころや学生時代は人にうまく合わせることができず、悩むこともあったと言います。そんなAOさんがヨガや瞑想と出会い、自分のままで心地よく暮らす今のライフスタイルにたどり着くまでをお伺いしました。発信者としてのAOさんと、とても人間味のある素顔のAOさん、どちらの魅力も溢れるインタビューとなりました。(取材担当:林田)
AOさんのinstagram投稿より
《2020年12月Instagram投稿》
手放して、始まって、手に入れて、深まって、傷ついて、落ち込んで、忘れて、元気になって、嬉しくなって、その繰り返し。
ずっと安定している必要はない。感情は人生の味付けだから。辛い事があるとそれは感情が揺さぶられるけど、ちょっと経っていまを俯瞰すると、少し早めに自分の真ん中に戻れる。
《2020年10月 Instagram投稿》
瞑想とは一体なんなのか‥‥私は”自分を確認する時間”だと思っています。では、自分とはなんなのか…ヨーガ的な答えをお伝えすると、自分=意識です。
瞑想の最中、身体や感覚、呼吸、思考、感情、心を客観的に観ていきます。すると、普段”自分”の一部だと思っている、”それらを観ている存在”に気づきます。それが意識であり、本質的な自分。どっしりと安定して、冷静で、永遠で、曇りない純粋な存在。
バックパックで海外放浪していた学生時代
◆AOさん、はじめまして。お会いできて嬉しいです。HANA ORGANIC の林田と申します。今日はよろしくお願いいたします。
◇はじめまして、AOです。早速ですが、HANA ORGANIC のパック使わせていただきましたよ~。普段、化粧品にはうとくて、ここ5年くらいは自分の手作り化粧水と、ただのオイルを塗って終わりだったのですけど、バラがいいなぁと思いました。女性の自分を大事にするような香りというか、女性であることを思い出させてくれるような香りで。気持ちいいですね~。
◆ありがとうございます。ダマスクばら、いい香りですよね。AOさんはアロマテラピーとかもしますか?
◇はい、ちょっと学校に通っていたことがあります。
◆結構しっかり学ばれたのではないでしょうか。Instagramを見ていると、表現はやわらかいけど、きっとすごくマニアックな方なんだろうなと思ってみていました(笑)
◇あ、わかりました!?(笑)そうなんです、すごいマニアックなんです。なんでもはまってしまうタイプです。
◆京都にお住まいなんですよね。
◇はい、出身は関東なんですけど、今は京都に引っ越してきて、京都でも少し田舎の方に住んでいます。
大学は東京で、そのあと普通に3年半くらい企業に就職して。それから自分らしく生きたいなと思って、すぐインドにいってヨガや瞑想を学んで今に至っています。
大学時代も結構バックパックをして一人旅をしていて一カ月インドに旅をしたことがありました。
◆女性がバックパックで海外を一人旅をするのは周りにも多かったですか?
◇うーん、そんなに多くはなかったかな。でもわたしはずっと知らない世界を知ることに興味があって。小学校くらいから国際問題とか貧富の差とか、そういうのに心打たれて。大学生の時はアジアを中心に、一人で行けるところならどこでも、という感じで今思うと無茶なことも随分していました(笑)
インドも列車で回ったんですけど、無知だから一番安い三等車に乗っていて、後から三等車は犯罪の巣窟だから日本人はのらないでしょ、と周りから言われたりして。え~そうだったの??みたいな。でもなんか全然大丈夫でした。
◆AOさんはとても活動的な女性なんですね。それでいながら女性らしい繊細さをお持ちのようにも感じます。
HANA ORGANIC は10年前に創業したのですが、その頃はまだ女性が頑張りすぎて仕事しすぎたりとか、女性らしく生きづらい時代でした。それが10年たってみたら、AOさんのようにとてものびやかに、女性らしくお仕事も暮らしも両立している人が増えてきたなぁと感じています。
そんな中でもまだやっぱり本当の自分でありのままで生きることってなかなか難しくて。そんなヒントを発信していけたらなぁと思って、この HANA STORIES を始めました。
◇素敵な取り組みですね。本当に HANA ORGANIC のブランドブックの言葉を読んでいると、とっても心に響くし、思いを込めて製品を作っているのが伝わってきます。
わたしもあるがままに気持ちよく暮らしたいなと思っています。でもいつも瞑想状態とか、いい状態でいれることばかりではないですよね。いつも一番いい状態じゃなきゃいけない、というのではなくて、戻れればいいのかなぁとも思うんです。
そのための手段を持っていることが大切だなぁって。
本当のわたしに戻る旅。そしてヨガ・瞑想との出会い。
◆AOさんは今は瞑想やヨガを学ばれてそういう手段を持たれていますが、20代のころはどんな感じでしたでしょうか?
◇私は新卒のころとかはすごく社会に適合するのが難しくて、苦しんでいました。私自身は小さいころから不思議な子で通っていたのですけど、大学くらいからちゃんとした人が周りに多くなって、そんな中でまっとうなふりをするのが大変で(苦笑)。
その反動で一人で海外にいくようになったのかも。誰も知り合いがいない状態で、自分を偽らなくて済む、そんな本当のわたしに戻れるのが旅先でした。
◆東京のど真ん中で女子大生風のわたしより、インドの三等列車の私の方が本当のわたし、みたいな感じですか?
◇そうですね(笑) だいぶ幅広いですけど、ほんとに大学では女子大生風をしていた感じですね。就職活動も面接のテクニック勉強したりして。今考えたら偽った自分で面接したら失敗するに決まっているのに、その頃はわからなかったんですよね。
◆就職したら、学生のころみたいな解放する海外の場がなくなりますよね。
◇そうなんですよね。大きな会社ではなかったので、責任のある仕事を任されて、フロアで一番遅くまで残って仕事をするようなことをしていて、自分のことを考える時間もなかったり。
でもちょっとだけ落ち着いたときに、近所のスタジオでヨガを習い始めて。週に1回だけど、その時間だけはなんて幸せな時間なの~~と、心の支えにしていました。
◆でもそこからインドにいくってすごい行動力ですよね。
◇うーん、なんかヨガがピタっと腑に落ちたんですよね。あぁ、生きるってこういうことだった!思い出した!と思ってしまって。ヨガの生まれたインドにもう一度行って、しっかり学びたいって思ったんです。それで会社を辞めて、航空券だけ買ってインドに向かっていました。
インドではヨガとアーユルヴェーダを勉強しようと思っていて、現地の人にいろいろ聞いて、一番いいよと言われた現地の人が通う大学と学校に行くことにしました。そこでなぜこんなにインドに惹かれるのかを暮らしながら深堀りしていった感じですね。
そのあとはしばらく旅をしながらアシュラムという修行の場にいって生活しました。聖者についてその方に師事する人たちがコミュニティを作って自給自足している場所です。
ステイさせてもらう代わりに自分のできることを提供して交換しているみたいなところで。掃除できる人は掃除する、ヨガ教える人は教える、料理作る人やいろんな人がいて、お金を介在しないのにみんなが暮らせるという不思議なところで、面白かったのでそこに3週間くらいいました。
そこで出会った人たちの話もとっても面白くて、日本に帰ってからそこで出会った人を訪ねて長野や屋久島に行ったり、姉が住んでいた種子島に行ったり旅をして半年くらい遊牧民のように過ごしていましたね。
島に住むサーファーの方々とか、お金はないだろうけどとっても満たされていて、自分らしく自然の中で生きていて。オフィスビルにいたらすごい狭い世界で終わっちゃうとこだった、と思いました。
持ち前の行動力で、自分らしくいられない環境から思い切って抜け出した20代のAOさん。インドでの出会いや気付きをきっかけに、瞑想家としての道を歩み始めます。後半ではAOさんの現在に至るまでの物語とその想いをお伝えします。
≫自分に嘘をつくのはやめて、自分らしく生きようって。瞑想がわたしに気づかせてくれたもの。(瞑想講師AOさん 後編)
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