肌も心も透明に。わたしに還る Holistic Care|HANA ORGANIC

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2020.3.13

全ての肌トラブルは菌に通ず

人と微生物は切っても切れない関係です。

 

 

私たちが毎日スキンケアで整えている肌環境は、菌の状態に左右されると言っても過言ではありません。

 

しかし、育菌を始めてみたものの、そもそもいい常在菌バランスとはなんなのか、そう思っている方も少なくないはずです。

 

そこで今回は、肌にいる常在菌がどんなもので、どのような状態であれば健やかな肌であるといえるのか、お話します。

 

 

3つの常在菌と「バランス」

 

まず、肌にいる常在菌には【善玉菌】・【日和見菌】・【悪玉菌】の3種類があります。

 

 

①肌にうるおいを与えたり、トラブルを防いだり、肌に嬉しい働きをしてくれる【善玉菌】=美肌菌!

 

皮脂や汗をエサにして、お肌を保湿する膜をつくってくれます。

 

この膜が外からの刺激を跳ね返す「バリア機能」の役割を果たします。

 

肌にとって最適な弱酸性を保つ働きも。

 

 

 

 

②数も種類も一番多く、善玉菌と悪玉菌の優勢な方の味方をする【日和見菌】

 

数も種類も一番多い菌。

 

善玉菌がしっかり活動しているときには肌にとっていい効果をもたらしますが、

 

善玉菌の数が減り、肌環境が悪化すると、肌にとって悪影響を与えます。

 

ニキビで悪名高いアクネ菌も、実はこの日和見菌。

 

 

 

 

③肌荒れの原因となる【悪玉菌】

 

乾燥している肌環境を好みます。

 

何かの拍子で肌が乾燥し、善玉菌の数が減ると悪玉菌が活発になり肌トラブルを引き起こします。

 

増殖すると肌がアルカリ性に傾いてしまいます。

 

 

 

 

 

いかにも悪そうな日和見菌や悪玉菌ですが、なぜ常在菌の「バランス」を整えなければならないのでしょうか。

 

実は悪玉菌や日和見菌が全ていなくなってしまえばいいというわけではありません。

 

善玉菌だけになった肌では「いい常在菌バランス」とは言えないのです。

 

善玉菌と一緒に日和見菌、悪玉菌も同じ肌の上にいて、3種類の菌の数や種類がちょうど良いバランスで存在できたときに初めて、ゆらがない、トラブル知らずの健やかな肌になるのです。

私たちの肌の上の善玉菌は、平均で全体の5%しかいません。

 

肌が揺らがない、健やかな状態を保つためには善玉菌が10%くらい必要です。

 

美肌菌が大多数、というわけではないんですね!

 

 

では逆に「常在菌バランスが崩れる」というのは、どういう状態で、どんなトラブルを引き起こすのでしょうか?

 

 

・ニキビ肌は…
→アクネ菌(日和見菌)が増殖!

 

 

・乾燥肌は…
→表皮ブドウ球菌(善玉菌)が減少!

 

・アトピー肌は…
→黄色ブドウ球菌(悪玉菌)が増える!

 

 

 

3種類の常在菌のバランスを
整えるために

 

常在菌バランスの乱れは、どれも
・善玉菌の減少
・悪玉菌や日和見菌の増殖
が共通していましたね。

 

大切なのは、肌にいい影響を与えてくれる善玉菌を減らさないこと。

 

そして、悪玉菌の繁殖しづらい肌環境を作ってあげること。

 

ただ、善玉菌は、乾燥やストレスに弱く、普段どおりの生活やスキンケアをしていてもなかなか増えることができません。

 

常在菌バランスと向き合うためには、まずは善玉菌=美肌菌にやさしいスキンケア選びをすること。

 

そして、睡眠や食事などのライフスタイルも「育菌」モードに変えていく必要があります。

 

これからの育菌アカデミーでは美肌菌を増やすスキンケアの選び方や、ライフスタイルについてもお伝えしてまいります。皆さんもプログラムを通して少しずつ、「育菌」モードに切り替えていきましょう!

 

 

 

【参考文献】
皮膚常在菌の皮膚状態に与える影響(末次、白石ら,1994)
The Human Skin Microbiome in Acne(冨田,2016)
アトピー性皮膚炎と皮膚細菌叢:抗菌薬でアトピー性皮膚炎を予防・治療できるか?(岩月,2017)
アトピー性皮膚炎と皮膚のバリア機能(田上,2005)

 

 

 

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