2021.10.12
”髪に秘められた神聖さ”を考える。
HANA ORGANIC は、なぜこんなにも髪のお手入れを重視するのでしょうか?
その背景には古くから人間が大切にしてきた”髪に秘められた神聖さ”がありました。
古来より髪を神聖なものとして扱ってきた日本
日本の歴史を遡ってみても、人間が文化的な生活をはじめた頃から、髪の存在は重要視されていました。
古くは縄文時代、月は生命の水を司る象徴で、冬眠や脱皮をする蛇が不死の象徴として月から水を吸い上げ、女性の体に命を宿すと信じられていたようです。
有名な土偶『縄文のビーナス』などを見ても、女性の髪はまさに蛇のように見立てられ、とぐろを巻くようにまとめ上げられています。
また、日本独自の文化が成熟した平安時代には、女性の髪形は黒髪を長く垂らした垂髪(すいはつ・すべらかし)が主流に。あの清少納言も『枕草子』の中で”うらやましげなるもの”として長く美しい黒髪を挙げていることから、髪は美しさの条件としてすでに浸透してたことがわかります。
庶民の女性は、垂髪を束ねた下げ髪が一般的でしたが、その名残は、今も神社で働く巫女さんにみることができます。
神主さん同様、巫女さんもまた神事を行う身です。そして古来より神聖なものと捉えられてきた髪を、神社やお寺に奉納して祈願する風習もまた、現代まで一部の地域で受け継がれています。
「髪は、気のようなものが宿る存在」と考えていたのは、日本だけではありません。
アメリカのインディアンの世界でも、髪は直感や第六感と繋がるアンテナのように捉えられてきました。
例えばこんな実話があります。
ベトナム戦争の時、特殊な追跡能力を持つ一部のインディアンが暗号通信兵として駆り出されました。そこでインディアンも、他の兵士と同じように髪を短くカットしたところ、彼らは特殊な能力を発揮できなくなってしまったそうです。
不思議に思った政府はいくつかの実験を行い、その結果、彼らの髪には何かがあることを認めざるをえず、後にインディアンは長い髪を保ったまま入隊できることになったとか。
現代科学において「髪は死んだ細胞」と定義されています。
しかし頭皮から下の毛根は生きた細胞で、毛乳頭が血管から栄養を受け取っている成長期の髪をつかんで引っ張れば、当然ですが痛みを感じます。
また、髪は体内において一定量を超えた有害重金属の排泄を引き受けてくれてもいます。
ホリスティックな視点で見ると、やはり髪は心身と深いレベルでつながっているもの。先人が髪を尊んできたのは、経験的にその重要性を感じてきたからなのでしょう。
参考図書/参考サイト:
ポーラ文化研究所『もっと知りたい日本髪』(https://www.cosmetic-culture.po-holdings.co.jp/culture/nihongami/index_2.html)
Sott.net『The Truth About Hair and Why Indians Would Keep Their Hair Long』(Thu, 08 Sep 2011)(https://www.sott.net/article/234783-The-Truth-About-Hair-and-Why-Indians-Would-Keep-Their-Hair-Long)
『月と蛇と縄文人』大島直之 著 寿郎社
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