肌も心も透明に。わたしに還る Holistic Care|HANA ORGANIC

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2019.11.19

大人の女性に広がるウィッグ。「白髪]を隠すためではなく、アクセサリーを着けるように<前編>

大人の女性の髪に対するお悩みをお伺いする中で浮かび上がる最大のもの、「白髪」。

 

ホルモンバランスの変動が訪れる30代後半、また出産後から「白髪」が気になりはじめ、それを隠すためにヘアカラーによる白髪染めを始められる方は多いでしょう。

 

そのヘアカラーの頭皮へのダメージを気にしながらも、染めることをやめることができないという”白髪染めジレンマ”のお話も実に多くの女性から伺うことです。

 

「白髪」への対処についてはヘアカラーをはじめとして様々な方法が実践されていますが、その中で出会ったひとつの対処法が「ウィッグ」です。

 

「ウィッグ」と言えば、当初、私たちKAMI研では「薄毛」が気になる方が求められるものと捉え、そのつもりで取材を進めていたのですが、どうやら「白髪」を隠すために使う方もいるとのこと。

 

実際に白髪悩みでウィッグを求められる方はいるのか、今、女性たちにとってウィッグはどのような存在であるのか、福岡の中心、天神地区にてウィッグの販売活動に精力的に取り組んでいるヘアサロンの存在を知り、取材を敢行してきました。

 

 

 

▼合言葉は「ずっとオンナを楽しもう」

 

お伺いしたのは「HairDre(ヘアドレ)」ポップアップショップ。催事販売はもちろん、本店となる美容室やネットでの通信販売も展開されているウィッグ専門店です。 ヘアドレのフィッティングスタッフが店頭でウィッグの選定や試着のお手伝いを、またじっくりと相談にも乗ってくれます。オーナーの小西利幸さんは美容師歴37年、2011年には九州Walker 福岡人気美容師BEST20の第1位にも選ばれた方。現役の美容師として美容室「HEART」を経営する傍ら、現在は後輩の美容師を育てながらウィッグの研究開発も続けています。

 

今回はこの小西さんと共に、奥様でヘアドレ開発者の葉 明美さんにもお話を伺いました。

 

 

―今回のこのウィッグ専門店「ヘアドレ」はどのような想いで立ち上げられたのですか?

 

我々のメッセージは「ずっとオンナを楽しもう」です。大人の女性たちが「白髪」や「薄毛」を気にしてそれを「隠す」のではなく、楽しんで着けるウィッグという思いで開発を続けてきました。「美容室にウィッグ文化を」「ファッションを選ぶようにウィッグを」ということを目指しています。

 

―「ずっとオンナを楽しもう」というのは、私たちもとても共感しますし、それ以上に女性として美しく在り続けたいという思いを応援していただいているかのような、嬉しいメッセージです。

 

女性が健康的で美しくいるために必要なことは2つ、「保湿」と「血流」だと考えています。

 

乾燥と頭皮のことについていえば、例えば、部屋の中…この建物の中でも私たちは1年中エアコンの乾いた空気にさらされていて、乾燥によって肌はもちろん、髪も日々ダメージを負っています。

 

そのダメージを追った髪を守ろう、負荷をかけないようにしよう、という考えも最近は浸透してきています。しかし、たとえばそのなかでよく言われる「湯シャン」。あれは良いことではありますが、湯シャンして、そのあとの保湿はどうするのか?ああ、保湿をしなきゃ、とまた別の乾燥対策のなにかを髪につける?また髪にひいては頭皮に負荷をかけるのか、本当に、悪循環が続いていくだけじゃないかと思うんです。

 

悪循環を少しでも断ち切るような頭皮ケアは日常のなかでしていく必要性はあるとして…とはいえ、今すでに白髪や薄毛でお困りの方もいて、その対策のために起こる頭皮ダメージがあります。それが、今まさに話の中に出たヘアカラーですね。やっぱり、白髪というのは大きなお困りごとで。

 

 

 

▼ウィッグを求められるお客様の悩みの多くは「白髪」

 

―白髪でお悩みのお客様がこちらに訪れることも多いんですか?

 

このポップアップショップをオープンした当初は、「薄毛で困っている方が来店されるのではないか」と想像していました。ところが、いざオープンしてみると、ご相談にこられるお客様は「髪の毛はしっかりある人、それでいて白髪で悩んでいる人」が多かったんです。「白髪」の悩みの方が多かったのは意外でした。

 

―そうなんですか!薄毛の方のほうが需要があるものと思っていました!

 

ウィッグなので、求められる際には「薄毛」という部分はカバーできて当たり前のものですが、購入や試着をされるお客様のほとんどの悩みは単に「薄毛」というよりは「白髪悩み」と「つむじ割れ」です。「つむじ割れ」によって白髪が目立つようになるので、結局はやはり「白髪」かな。

 

たとえば、頭皮から3mm伸びてしまった白髪を分け目で両方に広げると6mmの白髪になる。1か月で1cm白髪が伸びたら?それはもう2cmの白髪になります。なかなか気になる状態ですよね。出かけにそれに気が付いたら気分が落ちてしまいます。それじゃあこまめにヘアカラーで白髪を染めるか、というと、それが頭皮にダメージを与えてしまうこともわかっていて…というジレンマも感じている。そんな気持ちをほっといて白髪の部分はどんどん伸びていくし…ヘアカラーに追われる気持ちで余裕がなくなる。

 

―本当に、白髪染めジレンマ、白髪染めストレスですね…

 

もし、そのヘアカラーのサイクルを1回、このウィッグで飛ばすことができたらどうでしょうか。白髪が伸びた部分は、しばらくの間はウィッグを着ける。もちろん、ヘアスタイル自体をどのくらいのサイクルで調整するかはおしゃれへのこだわりとして人それぞれだと思いますが、「この白髪のちょっとの悩みが許せない」「ヘアカラーに追われる」みたいな切迫した気持ちはこれで解消できるのではないでしょうか。

 

―こまめに白髪染めを行っているような人には、1回を飛ばすだけでも白髪染めのダメージはだいぶん軽減されたように感じますよね。

 

そうですね、頭皮に対してはダメージを軽減しながら、それでいてさらに自らのスタイルを楽しむことにまで使っていただきたいという思いがあります。それで「ヘア+ドレス」で「ヘアドレ」と名付けたところもあるので。

 

白髪隠しの話をしてしまいましたが、一方、自分の白髪が嫌いじゃないのよ、という人もいます。ただ、ボリュームと薄さ、つむじが気になる方にはウィッグ自体に白髪をデザインしてお客様自身の白髪をトレースしたりもしますよ。

 

―グレイヘアーへの移行期にもよさそうですね。

 

移行段階のスタイルを、お客様と相談しながら無理なく作っていくことも可能です。

 

 

大人の女性に広がるウィッグ。「白髪]を隠すためではなく、アクセサリーを着けるように<後編>

 

 

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