肌も心も透明に。わたしに還る Holistic Care|HANA ORGANIC

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2013.7.31

スタッフのナチュラルライフ〜ある休日の日に♪〜

みなさん、こんにちは!スタッフのふしぎです。
春に植えたバジルと唐辛子が収穫できるほど成長しました〜
これです!↓

 

 

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…なんか唐辛子が小さくて残念なんですけど
初めての栽培だったので、これでよーし!
来年はもっと大きいのができるように工夫です♪

 

今回は、私のとある休日のナチュラルライフ
純国産オーガニックネロリを作っている熊本県の水俣という場所に
ネロリの花摘み体験に行った時のお話をしたいと思います!

 

※ネロリとは主にビターオレンジの花から水蒸気蒸留によって得られる精油のことです。

 

熊本県水俣市って、みなさんどこにあるか知っていますか?
九州の熊本県…の限りなく下の方にあります。
ここ↓

 

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私は水俣に行く前までは
水俣って何か公害病があった土地だったんじゃないかな?
そんな土地でオーガニックネロリの花摘みって不思議な感じがする
と思っていたんですよね。
そんなことをぼんやり思いながら休日中の高速道をのろのろと走行し水俣に到着!

 

着いてみると緑豊かな静かな海辺の町…
鳥の声が響く丘という丘、山という山に、白いお花がたくさんの甘夏みかんの木。

 

 

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きれいな海が見える美しい土地。

こんなに広大な土地で大々的にオーガニック栽培してるなんてすごいなぁ
なんて感心しながら、いい天気も手伝って気持ちよく蜂と一緒に甘夏みかんの花を堪能。
すっごくいい香りです!
なんともいえない清々しい甘い香り。
うっとりし過ぎて!あまりうまく収穫できず笑
ベテランの地元のおばあちゃんたちに「全然採れてないね!」と冷やかされてしまいました笑

 

 

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午前の花摘みが終了して、お昼にお弁当を生産農家さんと一緒に食べながら
なぜ甘夏みかんをオーガニックで作っているのか聞いてみると…
水俣には何となくは知っていた、あの公害病によるお話があったのでした。

 

水俣市はその昔、日本が高度経済成長している時代に公害問題で有名になった町。

 

公害で汚染される前は日本の地中海といわれるほど、美しい海が望める土地だったのですが

 

海辺にできた工場が廃水を海に流し続けたため、きれいだった海がどんどん濁り、

 

海岸は水銀のヘドロだらけになり、海の生物がその毒を体に蓄えるように。

 

その魚を食べた人々が病気になったのが有名な水俣病です。

 

 

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原因が魚にあるとわかると水俣で獲れた魚は売れなくなり、
漁業を生業としていた人たちは病気に苦しみながら他にできることを探し始め、
そして、ほとんどの漁業者が代わりの仕事として選んだのが、甘夏ミカンの栽培だったそうです。

 

農業をしてこなかった人々が山の傾斜を切り開いて畑にし、ミカン畑をつくるのは大変な作業でしたが
これからの生活を作っていくため、なり振りかまってはいられない状況。
出稼ぎに出て現金収入を得ると、戻ってきて山を切り拓いて苗木を植える。
そんな月日が続いたそうです。

 

その当時は、まだ農薬を使うことが手をかけて栽培することと同じ意味を持っていたので、
無防備に農薬を多用して、肝臓を痛めるなど健康被害に苦しんだ人も多くいたそうです。

 

そうこうしている内に、
散布する農薬を背負って丘を上っていた人が、転んで全身に農薬を浴び、亡くなってしまう事故があり、
ようやく「公害被害者が、農薬をかぶりながら作った生産物を他人に食べさせる」という矛盾に気がつき、
農薬や除草剤を撒くことをやめたのだそうです。

 

オーガニックの甘夏みかんは農薬で実が守られている甘夏みかんよりも
実を守る力が強いため形もごつごつし、均一ではなかったので
「水俣病患者の支援という大義名分に隠れて品質がおろそかになっているのではないか」
という厳しい言葉を頂くこともあったとか。

 

でもそこから30年かけて、問題が起こればオーガニックのせいにしたり、
自分たちの生産過程での手落ちを自覚しないで、
消費者にそれを押し付けても良いとするような甘えを無くそう、
「買ってもらう人たちの気持ちになって甘夏を栽培し、届けよう」という決意を守り続けてきたそうです。

 

 

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午後からの花摘みが始まって
丘をのぼり、また素晴らしい甘夏みかんの香りに包まれると
午前とは違った、ちょっと胸痛いようなきゅんとするような気持ちがこみ上げました。

 

この海が望める素晴らしい景色、そして自然の恵みをそのまま頂くことって、
とても素敵なことだなあと、改めて思ったのでした。

 

ここで採れるオーガニックネロリは一旦、冷凍してから蒸留したほうが
精油成分が多く採れるそうで、蒸留も見れるのかな?
と思っていた私には少し残念だったのですが、
「熊本大学と一緒にネロリの研究しているのよ」と語る花摘み体験の主催者の森田さんは
落ちるにまかせた甘夏みかんの花を水俣のために産業にしましょうと提唱した方でもあり
その地域に寄り添う素敵な姿が見れたので…
蒸留は見れなくてもよくなってしまいましたよ笑。

 

 

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HANAオーガニックの原材料も日本のどこかの地域で
人と人を優しく繋ぐようなものになれたら、いいなあ。
頑張って近い将来そうなりたいものです♪

 

ちなみにお昼に生産農家さんが作っている甘夏みかんのマーマレードジャムをごちそうになり、
そのジャムの美味しいこと!甘夏ってこんなに甘くてジューシーだった??と感激しました!

 

素晴らしい景色を取り戻した水俣
農薬を使わないことを決めた水俣
こんなにおいしい甘夏ができる水俣…

 

たくさんの収穫があった充実した休日だったように思います。
ふしぎでした♪

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