肌も心も透明に。わたしに還る Holistic Care|HANA ORGANIC

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2022.1.14

万物と響き合うわたしの性質・バイオリズムを知る。

陰陽五行と Holistic Care 【vol.2】

 

新しい年の始まり。

 

占いや運勢が気になる今の時期にあわせて特集している陰陽五行論。前回は、陰陽五行論が近代以降、その意味は忘れられてしまったけど今でも暮らしの知恵として生活に根付いている、というお話をしました。

 

今回はもう少し具体的に、わたしにとってどんな価値があるのか、どう役に立つのかをお伝えしたいと思います。

 

 

陰陽五行論は古代においては国家の自然災害を逃れるための判断や、戦において使われてきました。そしてそれが発展して人々の暮らしの知恵として広がっていき、身近なところでは東洋占星術や算命学などの占いとしても用いられてきました。

 

万物と調和してよりよく生きるために、そもそも「その人」や「その集団」がどんな性質を持つのか、どんなバイオリズムがあるのか。他の人々や集団、自然と、どう調和を図っていくべきなのか。

 

まずは自分を知り、相手を知り、環境や自然界の流れを知り、それらを調和していくための方法が学問として伝えられています。

 

 

 

 

始まりの日を大切にする陰陽五行論

 

 

宇宙・天体も、地球も、常に移ろい変化しています。そしてそれは一方向の動きではなく太陽のまわりを天体が回るように、地球の周りを月が回るように、繰り返す周期的な動きであると陰陽五行論では考えています。そしてその変化の様子を「陰陽」の2つの軸と、「木・火・土・金・水」という5つの循環で捉えています。

 

そしてその大きな宇宙のバイオリズムの中の、どの時点で「その人」や「その集団」が始まったのか、そこを起点としてその物事の性質やバイオリズムが決まっていくと考えられています。

 

たとえばお店をオープンした日。会社を設立した日。結婚して、新しい家庭を始めた日。その日がどんなタイミングだったのかによって、そのお店や会社や家庭の性質が決まり、そこから12年周期で、季節に喩えると成長する春があり、情熱的な夏があり、実りの秋があり、厳しい試練の冬があるように、様々な出来事が起こっていきます。

 

そしてそれはもちろん、個人についても当てはまります。一人の生命という小宇宙が、大きな宇宙のどの流れの時に始まったのか。つまり生年月日によって、その人の性質が決まり、人生のバイオリズムが予測できるようになります。これを陰陽五行では「宿命:命に宿ったもの」、と呼びます。

 

宿命というと、すべてが生まれたときから決まっているなんて、とちょっと窮屈な感じがしますが、陰陽五行論の中では宿命の影響は50%程度だとも一説ではいわれています。「宿命+生き方=運命」として、生まれ持った宿命を、その後の生き方を通じていかに好転させ運命を開いていくか。陰陽五行論とはその技術として太古より伝えられてきた智慧なのです。

 

まずはわたしの宿命とはどんなものなのか、そして周りとどう響き合うために生まれてきたのか。それを知ることが、わたしの運命を開いていくための大切なヒントになります。

 

 

 

 

生年月日でわかる自分の性質。

 

 

陰陽五行では生年月日で一人一人の性質を細かく特定していきます。実際には陽占、陰占と呼ばれるものや様々な角度から何万通りにも別れる精度でその人の性質を読んでいくものになっていて、占いで現代でもよく用いられる「算命学」も陰陽五行をルーツにしたもの。

 

まず最初の一歩としてわかりやすいのが、五行での読み解き。自分が木なのか、火なのか、土なのか、金なのか、水なのか。5つのどの要素に当てはまるのか、さらにその中でも陰の性質なのか、陽の性質なのかがわかってきます。

 

今ではネットでも無料診断等の情報が出回っていますので、「陰陽五行 生年月日」「陰陽五行 調べる」などで検索すると、自分の要素を簡単に調べることができます。

 

自分の性質はその要素が自然界に存在することを想像すれば、簡単にイメージできるものばかり。

 

たとえば「陽」の「木」であれば、大きな大木や森を思い浮かべるように、おおらかさ、人が集まる包容力をイメージするでしょうし、「陰」の「木」であればしなやかで動物たちの食物となる低木や草木を思い浮かべるかもしれません。

 

「陽」の「火」であれば激しく燃え盛る太陽を、「陰」の「火」であれば温かくゆらぐろうそくの灯を、そんな風にして自然界を観察して感じるイメージがそのままその人の性質として語られます。

そして周りの人との相性も明確になってきます。「火」であれば、木があれば燃え盛り、水があると弱まるように、火のタイプの人にとって「木」の人とは相性が良く自分を助けてくれる存在になりますし、「水」の人は自分を鍛えてくれる存在でもあり、弱めてしまう存在にも。

下の図でわかるように、自分の要素の一つ前の要素が、自分を支えてくれるものとなり、2つ前の要素が自分を弱めたり鍛える存在となるものということになります。

 

 

 

下記にそれぞれの特徴を示しますので、自分やまわりの方々をぜひ調べてみてください。

 

木が成長するときのような伸びやかな性質。季節では春、方角では東。五臓では巡りを調整する「肝」が対応します。イライラなど怒りの感情が激しくなると「肝」に不調が生じる。

 

火が燃えるときの熱く明るい性質。季節では夏、方角では南。五臓では「心(心臓)」に対応。喜びの感情や高揚感が高まりすぎると「心」に負担がかかる。

 

母なる大地、産み育てる性質。季節では梅雨(土用)、方角では中央。五臓では栄養を吸収してエネルギーを運ぶ「脾」に対応。思い悩む状態が続くと「脾」にダメージが及ぶ。

 

金属のように鋭く、清涼な性質。季節では秋、方角では西。五臓では呼吸や皮膚、免疫力に関わる「肺」に対応。悲しみの感情が深くなると「肺」に不調が生じる。

 

水の流れ、冷たさ、潤いなどの性質を持つ。季節では冬、方角では北。五臓では水分の代謝やエネルギー貯蓄を担う「腎」。生殖器の働きにも対応。恐れの感情が強くなると「腎」に不調が生じる。

 

 

 

 

12年サイクルで巡るわたしたちの運勢。天中殺を上手に乗り切る。

陰陽五行論の中には、木火土金水や、陰陽のタイプで自分自身や相手の性質を知ることに加えて、12年単位で巡る人生の春夏秋冬、自分やそれぞれのバイオリズムを読む方法があります。

 

特にその中でも、冬の時代とも呼べる2年間を「天中殺」と呼び、厳しい季節を乗り越える方法を示しています。

 

天中殺というのは、誰もが感じる運が良い時、運が悪い時でいえば、運が味方になってくれない時期で、すべての人に12年のうち2年、1年のうち2ヶ月、12日のうち2日ずつ巡ってきます。個人差はありますが、思い通りに事が運ばなかったり、要領が悪くなり成果を出すのに時間がかかったり、自分らしさを発揮できなくなります。時には想いもよらない良いことが転がりこむこともありますが、いずれにしてもコントロールが効かない時期となります。

 

こちらも「天中殺 調べる」などで検索すると、生年月日によっていつ天中殺がくるのかを診断するようなサイトがありますので、ご自身のバイオリズムを調べてみてください。

 

 

 

ここで大切なのは、その時期をどう過ごすかということ。

 

陰陽五行論では厳しい冬の時期にこそ土の中では次の種の準備が始まるように、天中殺はその後10年につながる大切な時期だと考えられています。それまでの自分の考えや感覚が揺さぶられることで、脱皮するように新しいスタートを切ることができる。だからこそ悩んだり塞がったような感覚にとらわれることそのものに意味があるのだ、と。

 

厳しい季節にも意味があるから、そのままに受け止めて味わうことが大切だという考え方。ついつい何とかならないかと抗ってしまいたくなりますが、自然を見つめ続けた昔の人の知恵だからこその深い洞察なのかもしれません。

 

 

わたしの性質を知り、まわりの人たちの性質を知り、その違いをどちらも必要な要素なのだと受け止めること。

 

季節のように温かい春もあれば厳しい冬も必ず巡ってくるものであり、それぞれの時期を味わうことこそが大切、と受け止めること。そんな風に捉えることができたら、目の前の出来事に一喜一憂するのではなく、すこしゆったりとした気持ちで自然の流れに沿った生き方ができるようになるかもしれません。

 

 

 

次回は陰陽五行論を使った具体的な衣食住にわたる暮らしの知恵をお伝えしていきます。

 

 

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