2019.7.2
体験!黄金の精油が宿る『ダマスクバラ花水』の秘密
HANA ORGANICで初夏といえば、、バラの開花と収穫の季節です!
HANAのスキンケアのどのアイテムにもふんだんに使用しているダマスクローズ。
毎年5月中旬~6月中旬になると、ブルガリアで100年以上の歴史を誇るエニオボンチェフ社ではオーガニックダマスクローズの収穫が行われます。なのでちょうど今頃、はるかブルガリアの「バラの谷」では収穫されたローズが蒸留されるころ。蒸留されたダマスクローズの花々はHANAオーガニックのスキンケアにも代表される「ダマスクローズウォーター(ダマスクバラ花水)」になります。
ブルガリアのダマスクローズは数ある産地の中でも最も香りが良いとされるそう。HANAオーガニック開発者の林田が初めてブルガリアの農園に降り立ったとき、咲き乱れるダマスクローズの花々の中で感じた感覚と感動は言葉に表せないほど、多幸感にあふれるものだったそう。
ブルガリアとなるとなかなか遠いね・・と肩を落とす私たちスタッフも、そんな感覚を味わずしてダマスクローズの魅力は語れない!と、HANAオーガニックでは毎年この季節にダマスクローズ未経験のスタッフを引き連れて、ダマスクローズを「五感で感じる」ための体験ツアーを企画しています。
そして今年はローズ蒸留未体験の私「つばき」ともうひとり「こえだ」が、採れたての一番フレッシュなダマスクローズウォーターを体感すべく、蒸留体験に行ってまいりました。(6月の体験記です)
場所はこちら。宮崎県は照葉樹林の美しい綾町にあります、HANAオーガニックの研究工房、「えそラボ」です!
(えそラボでの取り組み「esola handmade」はこちら)
国内でも数少ないダマスクローズ農園ですが、化学肥料・農薬を使わずに栽培をされている宮崎県内の農家さんに、朝摘のフレッシュなダマスクローズをいただきました。
ダマスクローズの花びらはとても繊細。とても天気の良い日だったので花びらの搬送は傷まないように丁寧に。
ちょっとした衝撃や温度変化で、すぐに色が茶色く変色してしまいます。
袋から出して工房のテーブルの上に広げると、ふわーっと広がる… 良い香り!!香りを言葉にするのは難しいですね。それは本当に優しくて、どこか甘く豊かな香り… それがダマスクローズの特徴だと思います。いわゆる通常のバラに特有の艶やかで近寄りがたい感じとは全く違って、なんだか全身で取り込みたくなるような。つばきもこえだも、終始「食べたい、食べたい」とローズに顔を埋めて深呼吸をしていました。(わたしはその時にこっそり花びらを一枚食べました)
さて、生花を心ゆくまで堪能したあとは、蒸留の準備です。蒸留の器具はこちらを使用します。これは蒸気の気化によって精油を抽出する「水蒸気蒸留法」ですが、HANAを含め多くの精油がこの方法で抽出されます。
ここで蒸留の仕組みを簡単に。
まずはローズの花を蒸留釜に入れます。このときのローズの量は全部で1kgを使用しました。しっかり蓋をすると、釜を熱して原料から水蒸気を発生させます。
このとき、発生した水蒸気は釜から伸びた管を通って、くるくるの渦巻きの構造をした「冷却器」に向かいます。ここでその蒸気を再び水で冷やすことによって液体に戻します。
発生した水蒸気には精油の粒子や水溶性の芳香成分が含まれているため、ここで液体に戻った蒸気は芳香蒸留水、つまりローズウォーターとなります。
一方、蒸気が液体に戻る際に、水に溶けない性質をもつ精油は水と分離して二層になって抽出されます。
この精油のみをとったものが、いわゆるエッセンシャルオイル(精油)なんです!
ブルガリアの提携農園で採れたローズの精油!
というのが一般的なローズウォーターと精油の抽出方法。
実は、HANAオーガニックのローズウォーターは精油を分離抽出せずに精油成分も芳香成分もすべて蒸留水にまるごと残したまま、ローズウォーターとして使用しています。
なので『ダマスクバラ花水』の中にはダマスクローズの花に含まれるあらゆる複雑な芳香成分、そして精油が一緒になっているため、その香りは通常のローズウォーターよりも一層奥深く、花びらそのものを香っているような華やかな広がりを持ちます。
これがHANAオーガニックの『ダマスクバラ花水』の秘密。
さて、蒸留の準備が整ったので、蒸留器を稼働させて2,3時間の休憩です。
本当にローズウォーターはできるのでしょうか?精油はとれるのでしょうか?
ー2時間後、胸を高鳴らせながら戻ってくると、、、
用意していた容器いっぱいのローズウォーターが!!
贅沢にも手を濡らし香ってみると、なんとも生命力に溢れた青々しい香りが。
そう、採れたてのローズウォーターは、まだ芳香成分と精油が「落ち着いて」いないため、ローズの優しさの中に草を思わせるような生き生きと青々しい香りが感じられるのです。
これが、皆様のもとにお届けするときには程よく落ち着き、ダマスクローズ本来の美しくバランスの整った香りとなっていくのです。
以前に蒸留・保管していたものと嗅ぎ分けてみるとその違いは一目?瞭然。
時間が経つにつれてより私たちの馴染み深い「ダマスクローズウォーター」の香りに近づいていました。
ところで精油は…?
先程の写真でご覧ください、こちらがその精油です!
そう、1kgのダマスクローズウォーターで採れた精油はこの三角の容器の内側に張り付いた、曇りと水滴。
純粋に精油として採取できるのは、たったこれっぽっちなんです。
1キロの精油を抽出するのに必要なダマスクローズの花びらはおよそ4000kg。
その希少さと精油の濃度、そしてはちみつのような芳醇な香りから、ダマスクローズの精油は“liquid gold (黄金の液体)”と呼ばれるほど。
ダマスクローズの精油がどれほど貴重なものか、目の当たりにした瞬間でした。ただ、分離するまでにいたらなかった精油成分はローズウォーターにしっかり溶け込んで、ローズウォーターの中に宿る「生命」となってくれています。
私たちがローズウォーターを香るときに感じる、なんとも言葉にできない幸福感は、かつてダマスクローズを愛用したと言われるクレオパトラが感じ取った感覚とつながっているはず。
女性に喜びと幸せを与える、ダマスクローズの濃縮されたエッセンス。時代を超えて、ローズウォーターにはそんな秘密が隠されていました。
さて、ここでできたローズウォーターのスタッフの使い方を一つご紹介!
・コップの中にローズウォーターを数滴垂らして飲むと、フローラルウォーターに。
ローズウォーターに含まれる芳香成分がストレスを緩和して、心も体もやさしく爽やかな気分に。ふんわり香るダマスクローズの芳香が気になる体臭や口臭もケアしてくれます。
ミントなどの爽快感もいいのですが、ダマスクローズのほのかな香りがなんとも幸せな気分に。。これは新習慣になりそうです!
今年も採れたてのダマスクローズの香りが楽しめる「ローズウォーターヌーボー」、例年通り9月の限定発売を予定しています。
飲むことはできませんが… フレッシュなダマスクローズそのものの香りを全身で堪能いただくことができます。
スタッフ一同、今年のヌーボーの香りが楽しみで仕方ありません。
それでは、
ブルガリアからはるばる日本へ。ローズウォーターヌーボーのジャーニーについては、
またのご報告をおまちくださいませ♪
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