肌も心も透明に。わたしに還る Holistic Care|HANA ORGANIC

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2021.11.24

時とともに移ろう本当の自然を体感する。

ブルガリア、カザンラクより

 

 

ブルガリアの中央部にある薔薇の谷、カザンラクに100年続くダマスクローズの製造所、エニオボンチェフ社があります。その当主フィリップに、ブランド創設者の林田が初めて出会ったのは2013年のこと。

 

馬車や羊飼いの鈴の音、木の上にはコウノトリの巣。そんなおとぎ話に出てくるような場所にローズ畑は広がっていました。

 

 

日本から訪れた林田に農場や製造所をあちらこちらと自ら案内してくれ、たくさんの想いや家族の歴史を語ってくれました。

 

二人の愛おしい娘への想い。

ローズは三番目の娘なんだ、と愛おしそうにローズ畑を見渡すフィリップ。

 

「決してビジネスベースでは、自分の娘のようなローズを渡すことはない。本当に想いを分かち合えるブランド、長く共にパートナーになれると思ったブランドにだけ、大切なローズをお渡ししているんです。」

と、語ってくれました。

 

 

その想いにはとても言葉では言い表せないほどの背景があります。

 

ブルガリアは数十年前までは社会主義の国でした。そのころは国の政策で、ローズ畑が次々と銃弾などを作る武器工場に変えられていったとのこと。農場で働いていた人達は工場で働かされることに。フィリップの農園はたまたま美しい建物や蒸留所があり、香りもよかったことから、要人たちの迎賓館に指定され、工場にされるのを免れたとのこと。

 

そんな歴史に翻弄される中でも、こだわりの薔薇作りを貫いてきた代々の当主たち。その大地は大切に大切に守られてきました。フィリップはその想いを受けて、オーガニック栽培のこだわりをさらに進化させながらも、伝統的なローズウォーターの製法を守り続けます。

 

 

本物の薔薇の恵みをそのまま届けたい。その想いから、精油は一切取り除かずに蒸留した精油をそのままにローズウォーターに閉じ込めて世界中のパートナーのもとへ届けています。

 

「日本には毎年のように桜の季節に訪れます。桜を愛する日本の女性たちに使ってもらえることは、本当に嬉しい。」

そう言って、私たち HANA ORGANIC が取り扱う量は少ないのですが、毎年その年の最初のサンプルを送ってくれます。

 

 

いくつものローズウォーターの中から、香りのあまりの素晴らしさに運命的なものを感じて選んだローズウォーター。ご縁に導かれるようにして、フィリップの想いを HANA ORGANIC の製品に込めて日本の女性たちに届けることになりました。

 

100年続く愛情のバトンリレー。製品となった最後のバトンを、ぜひあなた自身に贈ってあげてください。

 

 

 

 

毎年違う香りを、御神事のように味わう「ヌーボー」

 

HANA ORGANIC の製品を長く愛用されている方は、製品の香りが毎年少しずつ異なることにお気づきかもしれません。それがその年ごとの、自然のダマスクばらの香りです。有機農法で育てるダマスクばらは、その年の気候条件によって香りが変わって当然のもの。

それはこのダマスクばら水が工業製品ではなく、農作物なのだということを私たちに強く実感させてくれます。

 

 

毎年9月に発売する期間限定のダマスクばらミスト「ヌーボー」は、その自然の恵みと収穫の喜びを分かち合うための製品です。その年収穫したローズウォーターの「今年の香り」は、「ヌーボー」としてはじめて私たちの手元に、そして皆さまのもとへ届きます。

 

 

「去年よりいい香り」「甘い」「爽やか」など香りの違いを比べるのも楽しみ方の一つかもしれません。けれどきっと私たちの身体は、そんな意識を超えて、もっと Holistic な感覚で香りを体感しているのだと思います。

 

今生きている時間とおなじ時間に生きた、この瞬間のばらを感じたい、響きあいたい、という感覚。その年のエネルギーを体を使って感じる、喜び。

 

 

日本で親しまれるワインのボジョレーヌーボーも、新米を祝う新嘗祭や酒開きも、新しい年の収穫をとにかく喜ぶお祭りのようなもの。そこにはいつも香りや味がどうだという感想を超えた、感動を覚えるほどのエネルギーが溢れています。恵みを分け合い、神様へ感謝をする。私たちの「ヌーボー」も、新米のように、御神事に近いものなのかもしれません。

 

5月、ブルガリアではローズの収穫祭が行われていました。子供からお年寄りまで、その年のエネルギーを体を使って感じ、喜びに溢れます。

 

ダマスクばらの届ける喜びが、生産者や土地、自然に思いをはせ、感謝をするためのきっかけとなりますように。

 

 

 

 

HANA ORGANIC「ダマスクばら水」の歩み

 

2011年

HANA ORGANIC 創業の年。

精製水の代わりにエニオボンチェフ社のダマスクばら水を使用したスキンケア製品が誕生しました。

 

 

 

2013年

ローズウォーター「ヌーボー」前身の登場 一番ダマスクばら水の配合量の多いフローラルドロップを2013年収穫のものに切り替え数量限定で販売。後の「ヌーボー」の前身です。

 

非常に良い天候に恵まれたため、収穫も多く、香り高いダマスクばら水に。リナロールを多く含み、心落ち着くフローラルなアロマがとても華やかに香る年でした。

 

 

 

2014年

 

 

天候が悪く、長雨が続いた2014年。華やかなリナロールの量が少なくなるも、逆に鎮静効果の高いシトロネロールの比率が高く、涼やかな心を落ち着かせる香りとなりました。

 

 

 

2015年

 

「ヌーボー」はより香りを楽しめるようにスプレー缶タイプを採用。細かい霧状のミストで、顔だけなく、全身や空間にもお使いいただけるように。

 

大雪や春先の大雨、つぼみをつける大事な時期の天候不良で収穫量が激減した2015年。

何かできないかという気持ちで林田がブルガリアを訪れた際、フィリップは「一番大事なのはずっと続けていくことだから、これから先もずっとお客様に届けて続けて欲しい」と、価格を変えずに提供を継続してくれました。

 

厳しい環境下でも、ダマスクばらとしては香りの強度は過去3年の中で一番高くリナロールとシトロネロールのバランスのよい香りとなりました。

その香りは高らかに香るローズ。まるで自らの命を燃やし力強く、生きる生命力を香りで表現しているようでした。

 

 

 

2016年

 

「テルピネオール」という成分が2015年より何十倍も含まれているのが特徴でした。

「テルピネオール」はオレンジ油などに含まれる成分で、ライラックのような香りをもつ結晶です。優しく気持ちが穏やかになり、果物で例えるとマンゴーのような南国のねっとりした甘味を感じさせる香りでした。

 

 

 

2017年

 

 

花精油を除き、ダマスクばら水の香りそのものを楽しむことのできる処方に。

 

寒波の影響で一帯に霜が降りるなどの天候不順が続き、収穫への影響が心配されていました。しかし最終的に届いたローズの香りはとても複雑な繊細さを持ちながら、かつパワフル。甘く爽やかで果実味ある香りでした。

 

 

 

2018年

 

 

天候に恵まれた2018年は、青リンゴのような、マスカットのような果実の香りとともにローズマリーやセージのような冷涼感を感じる香り。加えてユリのようなエレガントで奥行きがある香りが心地よく、甘さとさわやかさが非常にバランスよく整っている印象でした。

 

 

 

2019年

 

 

果物のように爽やかでほのかな酸味を感じる香り。嗅いでいると、それだけで満ち足りた多幸感に包まれます。

2019年は天候が危ぶまれた時期もあり、外界から身を守ろうとしっかりとその身にエネルギーを蓄えようとしたのか、その分、ローズ本来のフローラル感を強く残した、甘く芳醇な香りとなりました。

 

 

 

2020年

 

 

ローズらしい香りが特徴的な「シスゲラニオール」という成分が過去最高の割合となった2020年。

前年のさわやかでみずみずしい香りとは対照的に、ローズ本来の香りがはっきりと表れた年でした。

 

 

 

 

 

2021年 秋

「HANA ORGANIC ウォーター ヌーボー2021」発売

 

 

 

 

2022年 秋

「HANA ORGANIC ウォーター ヌーボー2022」発売

 

 

自然は常に変化し、その香りも毎年移り変わっていく。

ダマスクばら水を通じて、自然の恵みと収穫の喜びを、皆様とともに分かち合うことができますように。

 

 

 

 

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