肌も心も透明に。わたしに還る Holistic Care|HANA ORGANIC

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2021.12.27

呼吸のしかたで自律神経にアクセス。心と身体を整える

 

冷たい風に吹かれ、思わず身を縮めるこの時期。

胸が閉じて、呼吸が浅くなることで起こる、冬場の代謝低下や自立神経の乱れを防ぐために日々行いたい、意識的な呼吸法をご紹介します。

 

 

私たちは生まれた時から死ぬまで、常日頃とくに意識することなく息を吸って吐くという行為を繰り返しています。しかし、それとは別にヨガの世界などでは意識的に行う呼吸法が生み出されました。

 

なぜ呼吸のしかたが重視されるようになったのか?その背景には、自律神経の働きが大きく関係しています。

 

自律神経とは、内臓や血管、分泌腺などの働きを司って体内環境体内環境をコントロールしている神経系であり、交感神経と副交感神経から成ります。

交感神経は緊張したり興奮した時に活発になり、副交感神経は心身がリラックスしている時や眠っている時に活発になります。

 

2つの神経は、片側が強まると、もう一方は抑えられるというように、拮抗しながらバランスを保って体の機能を調節しています。しかし、ストレスの多い現代人の生活は交感神経がつねに優位になりがちで、日中の体は頻繁に緊張を感じています。

 

浅い呼吸には現代人の姿勢とも関係があります。長時間スマートフォンやパソコンの画面を見ることで、自然と首が前に出てくる姿勢「ストレートネック」になりがち。姿勢が常に前かがみになり肺が圧迫されると、呼吸にかかわる筋肉がスムーズに動かなくなってしまいます。結果的に横隔膜の動きが弱くなり、呼吸が浅くなって自律神経の働きが低下してしまいます。

 

また、そういった現代事情とは別に、冬という季節は外気が冷たく、私たちは外に出る度に体温が逃げないよう体をきゅっと緊張させます。つまり、1日の終わりには副交感神経を優位にして体をしっかり休める必要があるのです。

 

 

自律神経は本来、意識によって動かせない神経系ですが、意識的な呼吸方によって副交感神経を活発化させることは可能です。

 

日頃「呼吸を意識する」というと、深く「吸う」ことだけを意識していませんか?

呼吸が浅くなっているときは、吸う息だけでなく吐く息も同じように短く浅くなってしまっています。

 

意識的な呼吸方法で代表的なのは、腹式呼吸。呼吸は、息を吸う際に交感神経が働き、吐く際に副交感神経が働きます。ということは、リラックスするための呼吸は、吐くことを丁寧に行うことがポイント。

 

腹式呼吸は、まずお腹をへコませながら息を吐ききります(鼻からが理想ですが、吐く息は口からでも構いません)。そしてもう息を吐けない、というところまできたら口を閉じて、お腹をふわっとゆるめ、鼻から息が入ってくるのにまかせて吸います。

 

 

 

こうして腹圧をかけながら吐く、吸うをゆったり繰り返して呼吸すると、胸と腹の間にある横隔膜が上下運動します。

 

横隔膜には自律神経が集中しているため、吐く息を意識した腹式呼吸は副交感神経を優位にし、内臓のマッサージ効果までも期待できる、というわけです。

 

 

腹式呼吸は、落ち着ける場所さえあればどこでもできる呼吸法。

日中はもちろん、毎晩眠りにつく前のほんの数分で、手軽に自律神経のセルフケアが叶うのでぜひ「吐ききる」呼吸を習慣にしてみてくださいね。

 

 

 

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